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2013年10月に名古屋で私募債詐欺

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数ヶ月前に「私募債購入のススメ」という記事を書いたところ、10月に入って名古屋で私募債詐欺とおぼしき事例が新聞紙上を飾りました。まだ詐欺事件としての立件はされていないようですが、典型的な社債販売詐欺と見て間違いないでしょう。

2013年10月3日付けの毎日新聞の掲載された、X社の事件概要は次のとおりです。

「X社は国に届け出の必要がない少人数私募債の制度を悪用して、高齢の投資家に高利息と元本保証を謳い、事実と異なる商品説明を行い1000人から約100億円を集めた疑い。愛知県警は、出資法違反でX社代表をはじめとする幹部5名を逮捕した。出資者のうち800名分、約85億円はまだ返還されておらず、被害弁護団は近く、X社代表を相手取り損害賠償請求訴訟を起こす模様。」

これは、私募債の制度と投資家の無知を利用した許し難い事件ですが、上手い儲け話に乗せられてしまった投資家の方にも隙があったようです。私募債は基本的に証券会社で募集されます。証券会社では私募債の勧誘は厳しく制限されていますので、一般の投資家は殆ど買うことができないのが実情です。募集人数49人以下の「少人数私募債」は尚更で、一般投資家が購入出来る機会はまずありません。

この私募債は親族や取引先などの会社の内情に詳しい人に限定して販売依頼をかけるのが通例で、一般投資家に少人数私募債の購入権利が回ってくる奇跡は絶対にあり得ません。

最近、自己の会社で私募債を発行し、投資家から金をだまし取る単純な手口が横行しているようですが、世の中に上手い話など存在しないものです。騙されないために、私募債の仕組みを勉強することも大切ですが、年に6.8%もの高利息を支払い、元本の保障までをしてくれる私募債など聞いたことがありません。名も聞いたこともない投資会社から突然連絡が来て、取引すらない会社の私募債を買ってくださいと依頼されたら、100%詐欺だと思ってください。